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2025.05.07
- コラム
【徹底検証】ラボグロウンダイヤはダイヤモンドテスターに反応するのか検証してみた!【動画付き】

ラボグロウンダイヤはダイヤモンドテスターに反応するのか検証してみた!
こんにちは!御覧いただき誠にありがとうございます。
本日はラボグロウンダイヤはダイヤモンドテスターに反応するのか検証してみた!という事ですが、商品を扱っている当社としても、ふと思った事がありました。これって、本物のダイヤモンドと同じ成分であれば、ダイヤモンドテスターに反応するのでは?
反応してほしい気持ちと、これ反応しちゃったら、街中の買取屋さんも見分けるの大変になるんじゃないか!と思うドキドキの中ではありますが、一部業界の方は気になっている方も多いかと思いますので、本日は徹底検証動画付きでお送りいたします!
今、注目を集めているラボグロウンダイヤモンド。見た目も物理構造も天然ダイヤモンドと同一のため、「一般的なダイヤモンドテスターで判別できるの?」という質問をよくいただきます。
今回は実際に、プロの現場で使われているPRESIDIUM(プレシディウム)製のマルチテスターを使用し、ラボグロウンダイヤがどのように反応するかを検証しました。
まずは使用機材から!
本日はコチラ↓
◆ 使用機材:PRESIDIUM MULTI TESTER(PMuTシリーズ)
このテスターは、熱伝導率と電気伝導率をもとに、天然ダイヤモンド・ラボグロウン・モアサナイト・CZ(模造石)などを識別できる優れたツールです。
主に宝石バイヤーや買取業者、鑑定士などが現場で使用しています。
以外と高いんですこれ。一本で4万~5万します。
安価な物もあるんですが、こちらのメーカーが比較的業界では信頼がある商品となります。
二枚目の画像にあるメータ表示の意味はこんな感じです↓
表示ゾーン | 色 | 判定対象 |
---|---|---|
DIAMOND | 濃い緑 | 天然 or ラボグロウンダイヤモンド(本物) |
MOISSANITE | 黄緑 | モアサナイト(人工宝石。熱伝導率が非常に高い) |
SIMULANT | 赤 | CZ・ガラスなどの模造石 |
METAL | 黄 | 金属部分にプローブが触れている(誤判定の可能性) |
RDY / LB | 緑/赤 | 準備完了 or バッテリー不足のサイン |
ピーーーッと音がなって、一番上の濃い緑色になればダイヤモンド!という優れものです(本物を保証するものではありません)
そして本日検証するラボグロウンダイヤはこちら↓
1.01カラット、Fカラー、VVS2、カットは最高グレードのIDEAL(アイデアル)となります。
◆ 実際にテストしてみた(動画あり)
PRESIDIUMテスターでラボグロウンダイヤにプローブを当てると…
📽️テスター反応結果
→ 見事に「DIAMOND(緑)」と判定されました!
◆ なぜラボグロウンも「DIAMOND」と判定されるのか?
ラボグロウンダイヤモンド(人工ダイヤ)は、炭素原子が正四面体構造で規則正しく結晶化した「ダイヤモンド」としての本質的な性質が、天然と完全に一致しています。
具体的には:
-
熱伝導率が極めて高い(ダイヤモンド固有の物理特性)
-
モース硬度10で、天然と同一の硬度
-
屈折率・比重・分散率など光学的特性も同等
このため、熱伝導率を基準に測定するPRESIDIUMテスターでは、天然もラボグロウンも同じ「DIAMOND(緑)」の範囲に反応するというわけです!
一方、CZ(キュービックジルコニア)やガラスなどの模造石は構造が異なり、熱伝導率も低いため「SIMULANT(赤)」で明確に区別されます。
モアサナイトは熱伝導率は高いですが、電気伝導性の違いから「MOISSANITE(黄緑)」と判別される仕組みです。
METALというのは、名前の通り金属にあてるとピピピッ!となって「石じゃないよ金属当ててるよ」と教えてくれる感じです。
◆ 現場ではどうやって天然とラボグロウンダイヤの判別するの?
これまたよく聞かれるお話ではありますが、こちらのテスターはあくまでも第一スクリーニング(ふるい分け程度)として有効ではりますが、厳密な天然orラボダイヤかの判断はできません。
天然/ラボの違いを見分けるには、
-
紫外線や蛍光特性の分析
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分光測定器による内部構造チェック
-
GIA・IGI等の正式な鑑定書(グレーディングレポート)
特にGIAの鑑定書が付いたダイヤモンドには、「ガードル(外周の側面部分)」にレーザーでGIA番号が刻印されているものがあり、この番号をルーペや顕微鏡で確認すれば、鑑定書との照合が可能です!
このレーザー刻印は、天然・ラボのどちらであっても記載されており、GIAではラボグロウンの場合「LAB GROWN」と明記されるため、確実な判別手段のひとつになります。
いかがでしたでしょうか、今回の検証で、ラボグロウンがいかに“本物のダイヤ”として機能しているかが可視化できました。
見た目だけでなく、テスターでも“本物”と判断されることが、ラボグロウンダイヤの信頼性と価値を裏付けています。
今後もこうした実証型コンテンツを通じて、ジュエリー業界のリアルな情報を発信してまいりますので是非お楽しみにしてください!